とある雑食型ゲーマーのゲームミュージアム

基本的には少し古めのゲームを改めてプレイしてみてレビューしてます。

デジモンストーリー

デジモンストーリー

・プレイ作品

デジモンストーリー


・どんなゲーム?

2006年に発売されたデジタルモンスター(以下デジモン)を題材にした育成RPGゲームです。
進化と退化を繰り返してお気に入りのデジモンを強くできます。
デジモンストーリーシリーズの1作目です!このシリーズの全てはここから始まった。(←シリーズ通じてのファン)

・総合得点84点 ランクA+

・個人的評価 32点 B

・個別評価 52点 A

システム面 14点 A

新しさ 5点
快適さ 4点
システムのおもしろさ 5点

ストーリー面 12点 B

ストーリーのおもしろさ 4点
ストーリーのボリューム 4点
グラフィックと音楽 4点

キャラクター面 13点 A

個性 4点
スポットライト 4点
キャラ数 5点

ゲーマー面 13点 A

やりこみ 4点
ゲームバランス 4点
満足感(難易度) 5点


個別レビュー
・システム面について
『新しさ(オリジナリティー)』
1990年代後半から2000年代前半にかけても様々なデジモンのゲームは発売されました。それこそいろんな媒体で…(大体は僕もやってます。)


そんな中、発売されたデジモンストーリーというゲームは当時衝撃的でした。
何故なら……自由に退化が出来るからです。
進化することで姿も(大きく)変わり、能力が飛躍的に上昇してきたデジモンがまさかの退化!?と驚きました(笑)


詳しくは後述のシステムのとこで書きますが、アニメのデジモンのような感覚で戦えることに感動したり、ワクワクしたりしました。

また、パーティーとして組み込めるのは3体+3体(控え)ですが、デジファームというシステムにより、連れ回す6体とは別に育成することもできます。


また、特定の条件を満たすと、デジモンファームのデジモンからお願いを頼まれることがあります。

特定の条件はメニュー画面のおねがいクエストを開いた後、セレクトボタンを押すと表示されます。


戦術、戦略面で言えば、各デジモン毎のとくせい(ステータスを上げたり、状態異常に強くなったり、MPを節約したり、経験値を増やしたりetc.)は4つまで引き継げるので、そのデジモンの進化ツリーを見ながら必要なとくせいがあれば進化、退化を繰り返して一度違うデジモンに進化してとくせいを取得しつつ、元のデジモンに戻すこともできます。


また、各デジモンにはとくせいとは別にサポート能力があります。
これは、隣接するデジモンの能力をバトル中のみ上げることができます(すばやさのサポートならすばやさ、こうげきならこうげき等、該当の能力が上がります)。


『快適さ』
操作性そのものは悪くないと思います。
レスポンスも悪くないです。


ただ、ダンジョンから一瞬でデジセントラル(ホームタウン)に帰るアイテムがなかったので、最初の出入口もしくはボスがいた場所から専用のワープをしないと帰れないのは不便でした。


そして、これは仕方のないことですが、前述の通り、このゲームにおける退化システムが重要なのに対してある程度ストーリーを進めないと退化システムは使えません。連れてるデジモンによっては進化も退化も出来ない状況になるかもなので注意が必要です。


これも仕方ないですが、このゲームにはレベルUPに必要な経験値とは別に種族経験値というものがあります。これは倒した敵の種族の経験値がそれぞれに入るものなのですが、種族経験値は結構な数のデジモンの進化条件として影響しますが、ストーリー進行状況によって上げやすさが変わるので少し触れておきます。


『システムのおもしろさ』

仲間の増やし方
エンカウントで出現する敵デジモンと遭遇すると、その時点で自動的にスキャンが始まります。(勝敗は関係なくデータは溜まります)
スキャンデータが100%を越えると、そのデジモンをコンバートして仲間にすることができます。
MAXは999%で、100%を越えた分はコンバート時にボーナスとしてステータスに加算されます(少し強めにコンバートされます)。

進化・退化システム
このゲームのデジモン育成において最も重要なシステムになります。

まず、前提として、各デジモンには左側に幼年期デジモン、右側に究極体デジモンのアイコンを置き、更に進化の分岐のある画面が進化・退化の基本画面となります。(以下進化ツリー)
デジモンのステータスの一番下に書かれてある『そしつ』というのがそのデジモンのレベルの上限になりますが、初めての進化時(幼年期→成長期→成熟期→完全体→究極体のそれぞれに該当します)、退化時(究極体→完全体は5、完全体→成熟期は4、以下2、1)で退化に関しては99になるまでは上げられます。
退化をすると一時的にステータスは下がりますが、実質的な数値は退化前より上になる仕様です。
つまり、進化と退化を繰り返す事で全デジモンそれぞれが全てのステータスをMAXまで育てることができます。

デジファーム
進化・退化システムに並ぶこのゲームの特徴として挙げられるシステムになります。
デジファーム(以下ファーム)は、パーティ以外のデジモンを自由に配置することができます。
更に、特訓用アイテムというステータスや、技の属性の抵抗値、各種族の経験値などを上昇させるグッズを配置できます。
また、ファームは複数持つことができ、用途によって配置するアイテム、デジモンでカテゴリ分けして使うなど色々な活用法があります。

ファームに預けたデジモンはファームに置かれたグッズで、プレイヤーがいない間に特訓をすることがあり、これらの特訓の経過が、一定時間ごとにプレイヤーに送られてきます(クルモンの定期報告)。中身を見る、見ないは任意で選べますが、報告そのものは止められません。

また、プレイヤーがファームを訪れている時は、デジモンに話しかけたり、デジモンを特訓したり(特訓ペン付きファームグッズが必要)、進化や退化、おねがいクエストを行うことができます。

戦闘
戦闘は各ダンジョンでエンカウントで発生します。
デジモンは1~5体が一度に現れ、5つあるレンジにそれぞれ配置されます。
味方デジモンは1~3体で、戦闘中はデジモンのすばやさが高い順に行動します。(すばやさによっては2回連続行動も有り)

行動のコマンド
たたかう デジモンに4つまで装備できる装備技と、固有の必殺技の中から技を選ぶことで発動します。
いどう 味方デジモンのレンジを移動、もしくは控えデジモンとの交代できます。
アイテム 手持ちのアイテムを選んで使うことができます。
まもる 特定のデジモンのダメージを減らすことができます。
にげる 戦闘から逃げ出すことができます。

通信
デジセントラルのテイルモンに話しかけると、ワイヤレス通信とWi-Fi通信ができるようになってます。

ただし、現在はDSのWi-Fiコネクションはサービスが終了してるので、実際に出来るのはワイヤレス通信だけです。
通信で遊べるのは、プレイヤー同士の対戦や、デジモンのマッチングをしてデジタマをつくることです。
ジョグレス進化に分類されるデジモンもこのゲームでは通信でしか手に入らなかったりします。


・ストーリー面について
『ストーリーのおもしろさ』
(特に当時は)平成初期生まれとしては比較的共感出来る部分も多かった感じです。


このゲームを始めて感じ取ったものは、退屈な毎日には少し飽きてきた。電脳世界?面白そうじゃない!?どんなとこなんだろう?そんな些細な事から始まり、未熟なひよっこだった主人公が紆余曲折を乗り越えてデジタルワールドの危機を救ってテイマーキングになるまでの道のりを描いたストーリーです。


また、サブクエスト扱いですが、デジモンセイバーズに関するエピソードもあります。


『ストーリーのボリューム』
ざっくり言ってプレイ時間は30時間~35時間ぐらいだと思います。
あんまり早くクリアするとデュークモンになれないぞ!(進化条件がプレイ時間が30時間以上)


まあ、冗談は置いといて、メインストーリークリア後の裏ボスが結構強くてですね…そういう育成のし直しやら何やらでそこそこ時間かかってるからプレイ時間はあくまで参考程度の数字ですが、個人的にはサブクエスト含めて程よいボリュームでした。(この手のゲームとしては)


メインストーリーのみ、もしくは全てのサブクエストのストーリー性を考慮すると少し物足りないかもです。


『グラフィックと音楽』
このゲームが作られた時代的に賛否あるとは思いますが、個人的には好きです。
ドット絵の部分は可愛い。
これぞデジモン!という感じというか?


まあ、細かく見れば粗はありますが、モーマンタイ!
音楽に関しては音質にやや不満はあるものの、そこは言っても仕方がないので気にしない方向で!


音楽に関する純粋な感想は比較的好印象だったりします。
当時のポップな感じ?とでも言うのでしょうか。元々ジャンル的にもモロ被りとやや被りの中間点ぐらいに位置していたのでこうなったのかもしれませんが、部分部分はポケモンっぽい音あります。ちょっとクスッってなりました。
デジタルだけに電子音がコンセプトなんだと思います。多分。自信はないです。


最初に音質にケチつけたのは打ち込みなのかDSクオリティ(2006)なのか判断が難しかったからです。
どっちにしろ大したこと言えないかもしれませんし、間違ってるかもしれませんけどね!!


とりあえず、この電子ピアノっぽい音は心地よくて好きでした。
ちょっと耳に残らないのが残念ですが…でも好きなのは本当です!
後はボス戦の時のバイオリンかな?違うかな?オーケストラ調の緊迫した音色の曲好きです。
ネタバレになるので言えないのですが、みんな大好き?なあのデジモンと戦う時は楽曲効果も合わさってめちゃくちゃテンション上がりました!!


・キャラクター面について
『個性』
デジモンと人間それぞれにきちんとキャラクター(個性)がありました。
ゲームのオリジナルキャラクターはもちろん、のんきなテリアモンや関西弁のテントモン等、アニメの彼等を彷彿とさせるデジモンもいて楽しかったです!


『スポットライト』
主人公、主人公からする上官にあたるデジモンとテントモン、クルモン、一部先輩テイマー、Xに関してはそれなりに見せ場があります。


Xは物語の中枢を担うので裏で暗躍している何者かという認識でOKです。
テントモン、クルモンはストーリー的にもサポート的ポジションですが、他のキャラクターについて気になる方は是非プレイしてみて下さい!


『キャラ数』
デジモンセイバーズまでのアニメ版デジモンシリーズの主人公勢のレギュラーデジモンたちが全員登場します(進化体は全ては出ておらず、デジモンフロンティアは含まれてません)。
大門大、トーマ、ヨシノといったDATSのメンバー、四聖獣、七大魔王も登場します。


・ゲーマー面について
『やりこみ(熱中度)』
育成に関しては前述の通りです。
デジモンには図鑑にちょこっとした説明があるので、図鑑埋めも楽しかったりします。

とはいえ、後に続くシリーズ作品と比べれば登場デジモンは少なく、図鑑埋めもおねがいクエストも通信が必須な部分があるのでそこが減点ポイントです。

いや、発売時期を考えると登場デジモン自体は大満足なんですけどねw
つまりはそういことです。

『満足感(難易度)』
雑にやってるだけだと苦戦するぐらいの難易度になってます。
ストーリーに関しては適度な進化、退化と装備で問題なくクリアできますが、裏ボスに関してはしっかり育成しないと満足にダメージを与えられないようになっています。


裏ボスを見越して尚且つ楽にクリアしたいのであれば、ゲーム開始時からあまりメンバーを変えずにしっかりと育成することが大事だと思います。


『ゲームバランス』
基本的にやることは同じですし、初代デジモンストーリーには属性相性はないのでそういう意味では考える楽しさは少ないです。
エンカウント率はやや高めですが、エンカウントを狙っていると思いの外来ないという不思議なあれ…
ダンジョンは2回目以降はワクワク感が薄れてるせいか、長く感じました。


良い点は前述の通り、ゲームとしての難易度が程よく、全滅ペナルティもないので気軽に挑めること、取得経験値と見比べながらMPのやりくりを考える楽しさ、道中の時点で強くなる実感を持てる、勝てなかった強敵に打ち勝つ達成感。等があります!


最後に
後のシリーズにはないここだけのシステムもあったりするので多少の不便さには目を瞑ってあえて初代デジモンストーリーをプレイする価値はありました。
あくまでもファン目線ではありますがw



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